貴学にてSPをインストールする場合の構築手順
1. Shibboleth SP (version 3.0以降) の動作要件
以下は本技術ガイドで構築する前提となる環境です。
Apache HTTP Server 2.4以上と mod_ssl
他の環境および最新の情報はShibbolethのサイトでご確認ください:
全体, Linux, macOS, Windows, Java Servlets
2. OSをインストールする
1. OSでの設定
OS(CentOS 7)インストール
インストーラを起動してOSのインストールを行ってください。途中表示されるパッケージ選択画面では「Webサーバー」を選択してください。
その他に必要なパッケージがある場合は、適宜インストールしてください。
※このテキストはSELinuxは無効化されているものとして書かれております。下記コマンドでSELinux設定を確認してください。$ /usr/sbin/getenforce
- ネットワーク設定
環境に合わせ、ホスト名・ネットワーク・セキュリティを設定してください。
SPでは shibd サービスが通信を行います。
2. DNSへ登録
新しいホスト名とIPアドレスをDNSに登録してください。
3. 時刻同期の設定
ntpサービスを用い、貴学環境のntpサーバと時刻同期をしてください。
※Shibbolethでは、通信するサーバ間の時刻のずれが約5分を越えるとエラーになります。
3. Shibbolethのインストール
SPバージョン2.3からはrepositoryが用意され、yumに対応したのでインストールが大変楽になりました。
ここで説明するのは、以下のOSについてのインストール方法となります。
- CentOS 6/7, Red Hat Enterprise Linux 6/7 (i386) ※ただし7はx86_64しかなくOpenSSLのバージョンの関係で7.4以降向け
- SUSE Linux Enterprise Server 11(SP3/SP4), 12(SP2/SP3) (i386)
その他のOSについては、以下を参照してください。
※上記OSでx86_64の場合
⇒下記の"yum install shibboleth"を"yum install shibboleth.x86_64"と読み替えてください。
※Linuxの他のディストリビューションの場合
⇒こちら
※他のOSの場合
⇒こちら
1. repositoryファイル追加
Shibboleth用のrepositoryファイルをダウンロードします。
(下記コマンドは、CentOS 7 の場合です。他のディストリビューションの場合はURLの "CentOS_7" の部分を適宜読み替えてください。ただし、RHEL 7 の場合は "CentOS_7" をご利用ください。)
対応表:
OS/バージョン | URL |
---|---|
CentOS 6 |
|
CentOS 7, RHEL 7 |
|
※ ここに掲載されていないOSについてはこちらを参照してください
# wget 'https://shibboleth.net/cgi-bin/sp_repo.cgi?platform=CentOS_7'
yumにrepositoryファイルを追加します。(ファイル名も標準的なものに変更しています。)
# cp sp_repo.cgi
\
?platform=* /etc/yum.repos.d/shibboleth.repo
2. インストール
yum コマンドの実行前に、まず※PGP鍵のインポートを参照してください。
yumコマンドを使用する為、依存性のあるunixODBCなども同時にインストールされます。
# yum install shibboleth
なお、OSインストール直後の状態でyum install shibbolethでインストールされるパッケージは以下の通りです。
(2018年7月18日現在, CentOS 7にて)
shibboleth 3.0.0-1.1
libcurl-openssl
liblog4shib2
libmemcached
libsaml10
libxerces-c-3_2
libxml-security-c20
libxmltooling8
opensaml-schemas
unixODBC
xmltooling-schemas
3. httpd 設定
/etc/httpd/conf.d/ssl.confにて、ServerNameを設定します。
ServerName example-sp.nii.ac.jp:443 ← ホスト名を設定
加えて、SSL 3.0プロトコルに対する攻撃が発見されておりますので、当該プロトコルを無効化することをお勧めします。⇒SSLバージョン3の脆弱性について (CVE-2014-3566)
SSLProtocol all -SSLv2 -SSLv3
4. shibd 起動
以下のコマンドでshibdを起動し、自動起動設定も行います。
# systemctl start shibd
# systemctl enable shibd
4. サービスの起動・停止方法
サービス | 起動コマンド | 停止コマンド | 再起動コマンド |
---|---|---|---|
httpd | systemctl start httpd | systemctl stop httpd | systemctl restart httpd |
shibd | systemctl start shibd | systemctl stop shibd | systemctl restart shibd |
※shibdと同様、httpdもSPの設定ファイル(shibboleth2.xml等)を読み込みますので、設定ファイルを変更した際はhttpdの再起動もしくは再読み込み(reload)もあわせて行うようにしてください。httpdに含まれるShibbolethモジュール(mod_shib)が当該ファイルを読み込みます。
インストールが完了したら,サイト情報等の設定を行って下さい.