現在GakuNin mAPで利用できるAPIは2種類あります。いずれもOpenSocialをベースとしたフォーマットでレスポンスはJSON形式です。現在連携SPが学認クラウドゲートウェイサービスで利用できるAPIは3種類あります。前二者はOpenSocialおよびVOOT 1.0をベースとしたフォーマットでレスポンスはJSON形式です。最後のものは呼び出しが逆向きです。
- People API
グループを指定してそのメンバーに関する情報を取得するためのAPI - Groups API
SPコネクタに接続しているグループに関する情報を取得するためのAPI - New Group API
新たなグループから接続があった場合に学認クラウドゲートウェイサービスから呼び出されるSPのAPI
いずれも、認証は学認におけるSPメタデータに記載されている証明書を用いたTLSクライアント証明書認証により行います。証明書の extended Key Usage (eKU) に clientAuth が記載されていなければなりません。
また、mAPが提示する証明書も学認におけるSPメタデータに記載されているものとなりますので、SP側で適切に検証してください。 また、学認クラウドゲートウェイサービスが提示する証明書も学認におけるSPメタデータに記載されているものとなりますので、SP側で適切に検証してください。
People API
グループを指定してそのメンバーに関する情報を取得するためのAPI
リクエストURL
- メンバーのみを取得
https://mapcg.gakunin.nii.ac.jp/api/people/@me/グループentityIDorID[?lang=言語] - 管理者のみを取得
https://mapcg.gakunin.nii.ac.jp/api/people/@me/グループentityIDorID%2Fadmin[?lang=言語]
...
グループentityID は、isMemberOfで取得することができる値をURLエンコードした値です。
例えば、isMemberOfで取得した値が下記の場合は、
(元の値)https://mapcg.gakunin.nii.ac.jp/gr/GakuNinTF
URLエンコード後は、下記となります。
(変換後の値)https%3A%2F%2Fmap (変換後の値)https%3A%2F%2Fcg.gakunin.nii.ac.jp%2Fgr%2FGakuNinTF
※ %3A、%2Fのアルファベットは小文字も許容します。
...
設定値と取得できる値をまとめたものを以下に示します。
グループentityID/ID | %2Fadmin | 取得値 |
---|---|---|
グループを指定 | 無 | グループメンバー一覧 |
〃 | 有 | グループ管理者一覧 |
SPコネクタを指定 | 無 | 仕様外 |
〃 | 有 | 仕様外 |
...
言語 はオプション項目であり、レスポンスで返す言語を指定します。
指定できるTYPEは、en と ja で、下記の優先順位でレスポンスを返します。
リクエストURLの言語指定 > 英語入力 > 日本語入力
なお、英語、日本語ともGakuNin mAPに登録がなければ、当該属性自体が存在しない状態で返します。 なお、英語、日本語とも学認クラウドゲートウェイサービスに登録がなければ、当該属性自体が存在しない状態で返します。
認可: 認証に用いた証明書に紐付くSPを対象SPとするSPコネクタについて、当該SPコネクタと指定したグループが接続している場合のみメンバー情報を取得することができます。なお、グループentityID/IDとして指定できるのは、SPコネクタに直接接続しているグループのみです。
下記に例を示します。
GakuNin mAPに、氏名「日/英」、自己紹介「英」、所属「日/英とも空欄」で登録されていた場合、 学認クラウドゲートウェイサービスに、氏名「日/英」、自己紹介「英」、所属「日/英とも空欄」で登録されていた場合、
リクエストの言語指定が「ja」であった場合は、氏名「日」、自己紹介「英」、所属「無し」を、
リクエストの言語指定が「en」であった場合は、氏名「英」、自己紹介「英」、所属「無し」を、
リクエストの言語指定がない場合は、氏名「英」、自己紹介「英」、所属「無し」を返します。
項目 | 日本語の登録 | 英語の登録 | lang=ja | lang=en | 言語指定なし |
---|---|---|---|---|---|
氏名 | 有 | 有 | 日本語 | 英語 | 英語 |
自己紹介 | - | 有 | 英語 | 英語 | 英語 |
所属 | - | - | - | - | - |
レスポンス
上記リクエストのレスポンスを以下に示します。(見易くなるように整形しています)
書式設定済み |
---|
{ "totalResults" : <ユーザ数>, "entry" : [ { "id" : "<mAPのeduPersonTargetedID><学認クラウドゲートウェイサービスのeduPersonTargetedID>", "displayName" : "<氏名>", "aboutMe" : "<自己紹介>", "emails" : [ {"type" : "email", "value" : "<mAPに登録したメールアドレス><学認クラウドゲートウェイサービスに登録したメールアドレス>"} ], "languagesSpoken" : [ {"type" : "languageSpoken", "value" : "<mAPに登録した使用言語><学認クラウドゲートウェイサービスに登録した使用言語>"} ], "organizations" : [ {"type" : "organization","value" : {"name" : "<mAPに登録した所属><学認クラウドゲートウェイサービスに登録した所属>"}} ], "map_IdPEntityIDs" : [ {"type" : "map_IdPEntityID", "value" : "https://xxxxxx/idp/shibboleth"}, ... ], "eduPersonPrincipalNames" : [ {"type" : "eduPersonPrincipalName", "value" : "<所属機関IdPから送信されたeduPersonPrincipalName>"}, ... ], }, ... ] } |
フィールド名 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
totalResults | ユーザ数(全ての属性が許可されない場合そのユーザ分は差し引く) | Required |
id |
学認クラウドゲートウェイサービスのeduPersonTargetedID |
displayName | 氏名 |
aboutMe | 自己紹介 |
未有効化 | |
emails | メールアドレス |
languagesSpoken |
languagesSpoken
使用言語 | "en"もしくは"ja" 未有効化 |
organizations | 所属 |
未有効化 | ||
map_IdPEntityIDs | 認証に利用するIdP(entityID) | 複数可 未有効化 |
eduPersonPrincipalNames | 所属機関IdPから送信されたeduPersonPrincipalName | 複数可 |
※ Required以外のフィールドは、利用者が同意したフィールドのみ送られます。また、全てのフィールドが存在しない(同意されていないもしくはSPが要求していない)場合はオブジェクトごと無くなります。
※ id には、mAPが発行する永続的な識別子のJavaScriptでの表現が入ります。SP毎に異なる値になりますが、同一SPに対しては同一ユーザについて常に同じ値を返します。には、学認クラウドゲートウェイサービスが発行する永続的な識別子のJavaScriptでの表現が入ります。SP毎に異なる値になりますが、同一SPに対しては同一ユーザについて常に同じ値を返します。
例: "https:\/\/mapcg.gakunin.nii.ac.jp\/idp\/shibboleth!https:\/\/sp.example.ac.jp\/shibboleth-sp!S8Xi7R5Wf1pd8k8lq9eoiXyCtmw="
※ ここで送信される id と、ユーザ認証時にSimpleAggregationでmAPから送信されるeduPersonTargetedIDは一致します。と、ユーザ認証時にSimpleAggregationで学認クラウドゲートウェイサービスから送信されるeduPersonTargetedIDは一致します。
※ 特に、文字列中にUnicodeのコード表記(例:\u3042)の形式の文字を含む可能性があります。
※ 指定されたグループに下位グループが存在する場合、下位グループのメンバーも含まれます。
※ 未有効化のフィールドについては現状利用できません。受信を希望するフィールドがございましたら学認クラウドゲートウェイサービスサポートまでご連絡ください。
※ People APIで取得できる属性については FAQ#学認クラウドゲートウェイサービスとIdPから得られる情報の違いについて も合わせてご参照ください。
Groups API
SPコネクタに接続しているグループに関する情報を取得するためのAPI
リクエストURL
- SPコネクタに接続しているグループ情報の取得
https://cg.gakunin.jp/api/groups/@me[?lang=言語]
https://cg.gakunin.jp/api/groups/SPコネクタentityIDorID[?lang=言語]
SPコネクタentityIDorID には SPコネクタentityID もしくは SPコネクタID を指定します。
SPコネクタID は、SPコネクタ作成時に入力した任意の文字列、もしくは自動生成されたUUID形式の値となっており、SPコネクタの管理者メニューの「SPコネクタの修正」から値を確認できます。
SPコネクタentityID は、「https://cg.gakunin.jp/sp/」とSPコネクタIDと組み合わせてURLエンコードした値です。
例えば、SPコネクタIDが GakuNinTF の場合は、
(元の値)https://cg.gakunin.jp/sp/GakuNinTF
URLエンコード後は、下記となります。
(変換後の値)https%3A%2F%2Fcg.gakunin.jp%2Fsp%2FGakuNinTF
※ %3A、%2Fのアルファベットは小文字も許容します。
SPコネクタとして @me が指定された場合は、認証に用いた証明書に紐付くSPを対象SPとする全てのSPコネクタと解釈され、いずれかのSPコネクタに接続しているグループ情報を返します。
言語 はオプション項目で、レスポンスで返す言語を指定します。
指定できるTYPEは、enとjaであり、下記の優先順位でレスポンスを返します。
リクエストURLの言語指定 > 英語入力 > 日本語入力
なお、英語、日本語ともGakuNin mAPに登録がなければ、当該属性自体が存在しない状態で返します。 なお、英語、日本語とも学認クラウドゲートウェイサービスに登録がなければ、当該属性自体が存在しない状態で返します。
認可: 指定されたSPコネクタは、認証に用いた証明書に紐付くSPを対象SPとするSPコネクタでなければなりません。
下記に例を示します。
GakuNin mAPに、グループ名「日/英」、紹介文「日」で登録されていた場合、 学認クラウドゲートウェイサービスに、グループ名「日/英」、紹介文「日」で登録されていた場合、
リクエストの言語指定が「ja」であった場合は、グループ名「日」、紹介文「日」を、
リクエストの言語指定が「en」であった場合は、グループ名「英」、紹介文「日」を、
リクエストの言語指定がない場合は、グループ名「英」、紹介文「日」を返します。
項目 | 日本語の登録 | 英語の登録 | lang=ja | lang=en | 言語指定なし |
---|---|---|---|---|---|
グループ名 | 有 | 有 | 日本語 | 英語 | 英語 |
紹介文 | 有 | - | 日本語 | 日本語 | 日本語 |
レスポンス
上記リクエストのレスポンスを以下に示します。(見易くなるように整形しています)
書式設定済み |
---|
{
"totalResults" : <グループ数>,
"entry" : [
{
"id" : "<グループentityID>",
"title" : "<グループ名>",
"description" : "<グループの紹介>",
"map_totalMembers" : <グループのメンバー数>
},
...
]
}
|
※ <グループentityID> は、isMemberOfで取得することができるURL形式の値(のJavaScriptでの表現)
例: "https:\/\/mapcg.gakunin.nii.ac.jp\/gr\/GakuNinTF"
※ このAPIで取得できるグループはSPコネクタに直接接続しているもののみです。上位グループ経由で接続している下位グループのグループ情報は含まれません。
※ <グループのメンバー数> には、管理者のみの人(管理者であるがメンバーでない人)は含まれません。また、属性送信に同意しているかどうかに関わらずカウントされますので、people APIを通して取得した数より大きい可能性があります。
※ 特に、文字列中にUnicodeのコード表記(例:\u3042)の形式の文字を含む可能性があります。
New Group API
SPに新たなグループから接続があった場合に学認クラウドゲートウェイサービスから呼び出されるコールバックタイプのAPIです。
コールバックURL
- URLのフォーマットは特に定めません。SPコネクタの設定項目の一つである「New Group API」欄にSP側のAPIのURLを登録してください。
URLに以下の変数を含めると、API呼び出し時に当該部分が学認クラウドゲートウェイサービスが持つ情報で置換されます。
変数名 置換される値 $groupID グループID(グループentityIDの短縮形) $adminEmail 接続を行ったグループ管理者のメールアドレス(つまり当該グループに管理者が複数人いても1つのみ渡されます) 例えばmeatmailでは以下のように登録しており、
書式設定済み https://meatmail.nii.ac.jp/meatmail-api/newlist/$groupID/$adminEmail
実際の呼び出し例は以下のようになります。
書式設定済み https://meatmail.nii.ac.jp/meatmail-api/newlist/TestGroup/user%40example.jp
当該URLへのアクセスをソースIPアドレスで制限している場合には、少なくとも学認クラウドゲートウェイサービスからのアクセスを許可してください。アクセス元は natgw1.cg.gakunin.jp, natgw2.cg.gakunin.jp (52.192.180.249 , 52.199.121.28) となります。学認クラウドゲートウェイサービスがURLへアクセスできない場合には「SPコネクタとは接続できません」とのエラーメッセージが出力されます。
注意 グループ管理者の操作によって、同じリクエストが複数あることがあります。そのため、問題がない場合はOKを返すようにしてください。
例えば、メーリングリストの作成リクエストの1回目は実際にメーリングリストを作成し、2回目は既に作成されているのでそのままOKを返します。
レスポンス
上記コールバックのレスポンスを以下に示します。SP側では下記のようなJSON形式で、学認クラウドゲートウェイサービスにレスポンスを返す必要があります。
成功時
書式設定済み |
---|
{
"result" : "OK",
"message" : "メッセージ"
} |
失敗時
書式設定済み |
---|
{
"result" : "NG",
"message" : "メッセージ"
} |
項目 | 必須 | 説明 |
---|---|---|
result | ○ | 成功時はOK、失敗時はNGを設定します。 |
message | ○ | 成功時、失敗時ともメッセージを入れてください。現状これは学認クラウドゲートウェイサービスのログに記録されるのみです。 |
HTTPステータス
HTTPステータス | 説明 |
---|---|
200 | 学認クラウドゲートウェイサービスからのコールバックを受け付けた場合、ステータスを200で返してください |
※ HTTPステータスが200以外の場合、および上記resultがNGの場合は、接続したグループ管理者に対して「meatmailへのAPI呼び出しが失敗しました」のように画面にメッセージが表示されます。
サーバ認証およびクライアント認証
学認クラウドゲートウェイサービスからのリクエストではTLSクライアント証明書認証を使います。
学認フェデレーションのメタデータにある学認クラウドゲートウェイサービス(entityID:https://cg.gakunin.jp/idp/shibboleth)の証明書を使いSPにリクエストします。
SP側ではリクエストを受け取った際に、学認クラウドゲートウェイサービスの証明書であることを確認してください。
また、学認クラウドゲートウェイサービス側はTLSサーバ証明書認証によりリクエスト先の正当性確認を行ないます。登録したURLのスキームがHTTPSであること、および当該URLのサーバ証明書がSPメタデータに記載されたものと一致することをご確認ください。
エラーレスポンス(共通)
HTTPステータス | 原因 |
---|---|
400 | APIのURL不正 |
403 | ・提示された証明書が学認参加SPのものでない場合 |
404 | 指定されたグループがない場合 |
※ レスポンスに返すデータが0件の場合は空配列のentryを返します。@meはクライアント証明書認証に用いた証明書に紐付くSPを対象SPとする0個以上のSPコネクタと解釈されます。該当する学認参加SPが存在する場合は、学認クラウドゲートウェイサービス上に対応するSPコネクタが存在しない場合でもエラーにはなりません。
※ レスポンスに返すデータが0件の場合は空配列のentryを返します。