貴学にて、貴学のサーバにOSからShibboleth(IdP)までインストール・設定を行い、構築する方式です。
以下は本技術ガイドで構築する前提となる環境です。
以下のパッケージはインストール方法も含めて以降の手順で説明します。
他の環境および最新の情報はShibbolethのサイトでご確認ください:
全体, Jetty 7, Apache Tomcat, JBoss Tomcat
・OS(CentOS 6)インストール
インストーラでインストールするもの。
Webサーバー (HTTPのみ)
OpenLDAP
その他のパッケージは必要に応じてインストールしてください。
ただし、Java開発とTomcat は後の手順で別にインストールします。
※このテキストはSELinuxは無効化されているものとして書かれております。下記コマンドでSELinux設定を確認してください。
$ /usr/sbin/getenforce |
・ネットワーク設定
環境に合わせ、ホスト名・ネットワーク・セキュリティを設定して下さい。
新しいホスト名とIPアドレスをDNSに登録してください。
ntpサービスを用い、貴学環境のntpサーバと時刻同期をしてください。
※Shibbolethでは、通信するサーバ間の時刻のずれが約5分を越えるとエラーになります。
tomcat5-5.5.25以前のバージョンが入っている場合は、削除してください。
CentOS 6にはOpenJDKのパッケージが用意されていますので、これをyumにてインストールします。
|
http://java.sun.com/javase/downloads/index.jsp にあります"Java SE 7u??"の項にある"JDK"の項より構築環境に合わせてダウンロードしたパッケージを適当なフォルダに置いて、以下のコマンドを実行してください(??は用意されているjdkのリビジョン番号にあわせて記述して下さい)。
|
CentOS 6の場合、標準パッケージでTomcat 6が用意されていますので、これをyumにてインストールします。
|
http://tomcat.apache.org/download-60.cgi よりダウンロードした apache-tomcat-6.?.??.tar.gz を/usr/javaにを置いて、以下のコマンドを実行してください(?は用意されているtomcatのリビジョン番号にあわせて記述して下さい)。
自動起動スクリプトを利用すると便利です。ZIPを解凍後にtomcat6起動スクリプトファイルをコピーします。
|
自動起動の設定 (このオプション指定では マイナス ‘-’ が2つ必要です)
# chkconfig --add tomcat6 # chkconfig --level 345 tomcat6 on # service tomcat6 start |
/etc/profileを下記のように修正します。
どこでもよいのですが、下記の例では「# /etc/profile」の下(ファイルの2行目)に挿入しています。
下記のJAVA_HOMEは、OpenJDKを使ったパスとなります。 |
|
追加した環境変数を読み込みます。
# source /etc/profile |
$CATALINA_BASE/conf/tomcat6.conf
を下記のように修正します。
CentOS 6 tomcat6パッケージにおいて、/usr/share/tomcat6/conf/XXX.conf と /etc/tomcat6/XXX.conf は同一ファイルです。 |
Apache Software FoundationのパッケージよりTomcatをインストールした場合は、本手順は必要ありません。(endorsedについては後の手順で設定します) |
|
・ここで設定するホスト名は、各自IdPサーバのホスト名を設定してください。 |
/etc/httpd/conf/httpd.conf の修正
(省略) ServerName example-idp.nii.ac.jp:80 ←ホスト名 (省略) |
/etc/httpd/conf.d/ssl.conf の修正
(省略) <VirtualHost _default_:443> (省略) ServerName example-idp.nii.ac.jp:443 ←ホスト名 ProxyPass /idp/ ajp://localhost:8009/idp/ ←追加 (省略) |
$CATALINA_BASE/conf/server.xmlを下記のように修正します。
他の用途で使用する予定がなければConnector port="8080"をコメントアウトしてください。
<!-- <Connector port="8080" protocol="HTTP/1.1" connectionTimeout="20000" redirectPort="8443" /> --> |
Connector port="8009"に以下のように追加してください。
|
各ファイル名等の指定は,Version 2.4.0に準拠しています。
http://www.shibboleth.net/downloads/identity-provider/latest/から最新版のIdP
(shibboleth-identityprovider-2.?.?-bin.zip )をダウンロードします。
ダウンロードしたファイルの真正性を確かめるにはPGP署名(ダウンロードURLに".asc"を追加したもの)を確認してください。 |
・shibboleth-IdPのパッケージは、「/root/PKG」配下にあります。 |
shibboleth-idp-2.?.?-bin.zip を適当なディレクトリに置いて、以下のコマンドを実行してください。
# unzip shibboleth-identityprovider-2.?.?-bin.zip # cd shibboleth-identityprovider-2.?.? # ./install.sh |
install.shシェルスクリプトを実行すると、以下のような問い合わせがあります。
手順に従って、進めてください。
・インストール時に設定するホスト名は、各自IdPサーバのホスト名を設定してください。 |
|
上記のような質問に答えながら、インストールを行います。
※途中で入力するパスワードはデフォルトで作成されるキーストアファイル(credentials/idp.jks)のパスワードとなります。このテキストでは使用しません。
(以前ここに記述されていた手順は、後の サーバ証明書の設定(IdP) の 2.ライブラリのコピー に移動しました。この段階でやるべきことはありません。)
/opt/shibboleth-idp/lib/endorsed/ にある5つの jarファイルを $CATALINA_HOME/endorsed ディレクトリを作成してそこへコピーします。
# mkdir $CATALINA_HOME/endorsed # cp /opt/shibboleth-idp/lib/endorsed/*.jar $CATALINA_HOME/endorsed |
以下はIdP 2.4.0の場合のファイル名例
serializer-2.10.0.jar
xalan-2.7.1.jar
xercesImpl-2.10.0.jar
xml-apis-2.10.0.jar
xml-resolver-1.2.jar
これらの jar ファイルが有効となるよう、tomcat 起動スクリプトを変更します。
|
CentOS 6のtomcatパッケージではTomcatを”tomcat”ユーザで実行するため、ログファイルを出力できるようディレクトリの所有者を変更します。
同様に、メタデータの保存ディレクトリの所有者も変更します。
|
/opt/shibboleth-idp/war/idp.war ファイルを、${CATALINA_BASE}/webapps ディレクトリにコピーします。
# cp /opt/shibboleth-idp/war/idp.war ${CATALINA_BASE}/webapps/ |
httpdとTomcatを再起動します。
# service tomcat6 stop # service httpd restart # service tomcat6 start |
Tomcatの起動後、${CATALINA_BASE}/logs/catalina.out にエラーが出力されていない事を確認してください。
※catalina.outにTomcat終了時(再起動時)のタイミングで以下のようなエラーが表示されることがありますが問題ありませんので無視してください。
致命的: A web application appears to have started a TimerThread named [Timer-0] via the java.util.Timer API but has failed to stop it. To prevent a memory leak, the timer (and hence the associated thread) has been forcibly cancelled. |
致命的: A web application created a ThreadLocal with key of type [null] (value [ch.qos.logback.core.UnsynchronizedAppenderBase$1@XXXXXXXX]) and a value of type [java.lang.Boolean] (value [false]) but failed to remove it when the web application was stopped. To prevent a memory leak, the ThreadLocal has been forcibly removed. |
service httpd start
service tomcat6 start
sh /usr/java/tomcat/bin/startup.sh (起動スクリプトを利用しない場合)
service httpd stop
service tomcat6 stop
sh /usr/java/tomcat/bin/shutdown.sh (起動スクリプトを利用しない場合)