以下で認証方式を選択できる簡便な方法(Extendedフロー)を説明していますが、3.3以降であればより汎用的で複雑な挙動が実現できるMFAによる方法もご参照ください。
特にTOTPとの共存はNGですので、TOTPを認証方式の一つとして選択させたい場合はMFAによる方法をご検討ください。
もしくは、未検証ですが以下のforkで解消している可能性がありますのでお試しください。検証結果を学認事務局と共有いただけましたら幸いです。
https://github.com/joeFischetti/Shibboleth-IdP3-TOTP-Auth
1. はじめに
※前提として、「セキュリティレベルを設定したSPに対する認証」が実施済みであるとします。
本メニューでは、IdPをカスタマイズします。
ログイン時に対象SPが使用できる認証方式をユーザが選択してログインできるようになります。
セキュアなクライアント証明書認証などが行えるユーザは、ID/パスワードの入力が必要なく、SPにアクセスできます。
2. 実習セミナーでは
以下のような設定で行います。
手順書と照らし合わせながら、作業を進めてください。
・Password認証フローの設定
以下のように/opt/shibboleth-idp/conf/authn/authn.propertiesを変更します。
※「Level3」は追加せず、「Level2」のみ設定を追加します。
(省略)
saml2/urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:ac:classes:PasswordProtectedTransport, \
saml2/urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:ac:classes:Password, \
saml1/urn:oasis:names:tc:SAML:1.0:am:password, \
saml2/urn:mace:gakunin.jp:idprivacy:ac:classes:Level1, \
saml2/urn:mace:gakunin.jp:idprivacy:ac:classes:Level2
# Validators are controlled in password-authn-config.xml
(省略)
・Extendedフローの設定
以下のように/opt/shibboleth-idp/conf/authn/password-authn-config.xmlを変更します。
※「X509」は設定せず、「RemoteUser」のみ設定します。
※4.2からExtendedフローのサンプルが削除されておりますので、最終行の1行上に以下の赤字部分を挿入します。
<bean id="shibboleth.authn.Password.ExtendedFlows" class="java.lang.String" c:_0="RemoteUser" />
<util:list id="shibboleth.authn.Password.ExtendedFlowParameters"> </util:list>
<util:list id="shibboleth.authn.Password.PrincipalOverride">
<bean parent="shibboleth.SAML2AuthnContextClassRef"
c:classRef="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:ac:classes:PasswordProtectedTransport" />
<bean parent="shibboleth.SAML2AuthnContextClassRef"
c:classRef="urn:oasis:names:tc:SAML:2.0:ac:classes:Password" />
<bean parent="shibboleth.SAML1AuthenticationMethod"
c:method="urn:oasis:names:tc:SAML:1.0:am:password" />
<bean parent="shibboleth.SAML2AuthnContextClassRef"
c:classRef="urn:mace:gakunin.jp:idprivacy:ac:classes:Level1" />
</util:list>
</beans>
・ログイン画面(login.vm)の置き換え
同様に4.2以降のログイン画面ではExtendedフローのコードが削除されておりますので、添付のもので置き換えます。
# wget https://ex-ds.gakunin.nii.ac.jp/login.vm
# chown root:root login.vm
# mv -f login.vm /opt/shibboleth-idp/views/
3. 手順書
下記の設定手順書を参照し、作業を行います。
※実習時の設定値に置き換える事を忘れないようにしてください。
※手順書内の「Password認証フローのExtendedフロー」を実施し、確認します。
4. 動作確認
※確認手順の説明に記載されている「動作確認用のSP」は、現在使用しているフェデレーションによって
アクセス先が変わります。(どちらかのフェデレーションに参加して利用できる状態にしておいてください。)
実習セミナーフェデレーション | https://ex-sp.gakunin.nii.ac.jp/ |
---|---|
テストフェデレーション | https://test-sp1.gakunin.nii.ac.jp/ |
① 設定後、Jettyの再起動を行ってない場合は行ってください。
systemctl restart jetty
② 各自が使用するSPの接続確認用ページにアクセスします。
例)1番を割り振られた場合 https://ex-sp-test01.gakunin.nii.ac.jp/
③ ログインボタンをクリックします。
④ DSの設定を行っている場合、所属機関の選択画面が表示されるので、各自が使用するIdPを選択します。
⑤ 認証方式を選択する画面が表示されるのですが、各自が使用するSPのセキュリティレベルが証明書認証が
必要と設定しているので、RemoteUserボタン(クライアント証明書)のみ表示され、選択可能となります。
⑥ 個人証明書の要求というダイアログが表示されるので、対象となるクライアント証明書を選択して、
OKボタンをクリックします。
※送信属性同意画面が表示される場合は、そのまま設定値を送信しします。
⑦ 正しく属性受信の確認ページが表示される事を確認してください。
⑧ この状態で動作確認用のSPにアクセスすると、セキュリティレベルが低いためSSOにより認証がスキップされます。
⑨ 一度ブラウザを閉じて、動作確認用のSPにアクセスします。
⑩ 進めていくと動作確認用のSPはID/パスワード認証でも認証が可能であるため、認証方式を選択する
画面では、Loginボタン(ID/パスワード)とRemoteUserボタン(クライアント証明書)の2つのボタンが表示されます。
⑪ Loginボタン(ID/パスワード)を選択する場合は、ユーザ名とパスワードを入力してボタンをクリックしてください。
⑫ 認証後、正しく属性受信の確認ページが表示される事を確認してください。
⑬ この状態で各自が使用するSPにアクセスすると、セキュリティレベルが上なので⑤と同じ画面が表示されます。