1.概要
NII FileSenderは大容量ファイル転送サービスです。
メール添付による送付に適さない,サイズの大きなファイルを,本サービスのサーバへのアップロードと,
サーバからのダウンロードにより受け渡しができます。
クラウドゲートウェイのグループ情報を利用し,グループ宛に送付することにより,グループ所属者全員に
ファイルを渡すことも可能です。
NII FIleSender:https://filesender.nii.ac.jp/
2.NII FileSenderの機能
NII FileSenderの機能について説明します。
ファイルアップロード/ダウンロード機能
NII FileSenderへのログイン後,ファイルを受け渡したい相手のメールアドレス,件名,メッセージを入力し,
ファイルをアップロードすると,相手に電子メールでダウンロードリンクおよびメッセージが送信されます。
受信者はメールに記載されたダウンロードURLにアクセスすることで,認証を経ずにファイルをダウンロード
できます。
Flash経由では2GBまで,HTML5では10GBまでのファイルをアップロードできます。
ファイルの有効期限は最長で20日間まで指定可能です。
アップロードされたファイルは暗号化されたファイルシステムに保管されます。
※NII FileSenderでは,OpenIdP経由の認証の場合はグループ送信によるファイル送信のみ対応しています。
通常のファイル送信を行う場合は,後述のゲストバウチャー機能をご利用ください。
グループ送信機能
クラウドゲートウェイに作成されたグループのメンバー全員に対して一括してファイルを送信できます。
送信するグループをリストより選択することで,メールアドレスの入力を行うことなく,一括送信が可能です。
グループ送信機能を使う場合,受信者全員がそのグループのメンバーであることを確認するため,
ダウンロードURLへのアクセス時に,各メンバーがグループ参加に使用したIdPでの認証を求められます。
※グループ送信機能の利用にはクラウドゲートウェイとの学認連携設定が必要です。
また,クラウドゲートウェイのいずれかのグループに所属している必要があります。
※参考
クラウドゲートウェイの利用については以下を参照してください。
https://meatwiki.nii.ac.jp/confluence/x/qwBm
グループの管理については以下を参照してください。
https://meatwiki.nii.ac.jp/confluence/x/-oE_AQ
ゲストバウチャー発行機能
NII FileSenderでは,認証済みユーザにより他者にゲストバウチャー(ゲストアカウント)を発行できます。
ゲストバウチャーによるファイル送信は一度のみ可能であり,使用期限を最長で20日間まで設定できます。
※OpenIdP経由の認証ではグループ送信機能のみが利用でき,通常のファイル送信はできませんので,
必要に応じて非OpenIdPのグループメンバー等からゲストバウチャーの発行を受けてご利用ください。
3.FShareとの違い
本サービスは現在運用中のFShareの後継サービスとなりますが,異なる点があります。
受信側はファイルダウンロード時に学認経由での認証が不要です
FShareでは受信者も学認参加機関に所属しているか,OpenIdPのアカウントを保有している必要が
ありましたが,NII FileSenderでは送信側のみが学認参加機関であれば送信でき,受信側は,グループ
送信機能を用いた場合を除いて,ファイルの取得のために認証する必要はありません。
※NII FileSenderでは,OpenIdP経由の認証の場合はグループ送信によるファイル送信のみ対応しています。
アップロードされたファイル/ゲストバウチャーの有効期限
FShareではアップロードされたファイルの有効期限は最大90日でしたが,NII FileSenderではファイルおよび
ゲストバウチャーともに有効期限は20日となります。
注意:FShareの運用終了について
FileSenderのサービス開始に伴い、FShareは平成29年8月31日をもってサービスを終了いたしました。
各学認参加機関のIdP運用担当者様におかれましては、FileSenderへのアクセス設定をお願いいたします。
なお、送信すべき属性情報がFShareと異なりますので、ご注意ください。
4.IdPが送信するべき属性
NII FileSender(entityID: https://filesender.nii.ac.jp/shibboleth-sp)では以下の属性を受信します。displayName以外は必須です。
属性 | 用途 |
---|---|
eduPersonPrincipalName | 利用者を特定するため。 ePPNを送信しない場合はグループ送信不可。 |
eduPersonTargetedID | 利用者を特定するため。 eduPersonPrincipalNameとどちらか一つ必須 |
送信者(From)のメールアドレスとして。 必須。 | |
diplayName | ユーザ表示名として。 選択 |
個人識別のための属性として,ePPNとePTIDのどちらか一つが必須となります。
ePTIDのみを送出する場合は,クラウドゲートウェイと連携したグループ送信機能が使えません。
ePPNとePTIDの両方を送出する場合,グループ送信機能が利用でき,FileSenderのシステム上にはePTIDのみが記録されます。
attribute-filter.xmlの設定例
<!-- Policy for NII FileSender --> <AttributeFilterPolicy id="PolicyforNIIFileSender"> <PolicyRequirementRule xsi:type="Requester" value="https://filesender.nii.ac.jp/shibboleth-sp" /> <AttributeRule attributeID="eduPersonPrincipalName"> <PermitValueRule xsi:type="basic:ANY" /> </AttributeRule> <AttributeRule attributeID="eduPersonTargetedID"> <PermitValueRule xsi:type="basic:ANY" /> </AttributeRule> <AttributeRule attributeID="displayName"> <PermitValueRule xsi:type="basic:ANY" /> </AttributeRule> <AttributeRule attributeID="mail"> <PermitValueRule xsi:type="basic:ANY" /> </AttributeRule> </AttributeFilterPolicy>
5.マニュアル
マニュアルは以下を参照してください。
このマニュアルは英語のみですが、簡単な使い方はNII FileSenderのヘルプにも記載されています。
FileSenderマニュアル:https://subversion.assembla.com/svn/file_sender/documentation/end_user_docs/EndUserDocumentation_FileSender_1_6.html